三重県主催のフォーラムのパネリストとして志摩スペイン村に宿泊しました。まったくの先入観だったのですが、テーマパーク付属のホテルだとのイメージが強く、しっとりとした接遇はあまり期待していませんでした。
親会社の近鉄の戦略が家族、若いカップルやグループなどに向いていることはパンフレットやイベント情報からも明らかで、少なくとも男ひとりで出張として泊まるのがミスマッチであることは自覚していたつもりです。
近鉄の最寄り駅までは三重県の方が迎えにきてくださったのですが、玄関駅が寂れているのにはびっくり。
海と緑のコントラストが見事な伊勢、志摩。いつ来ても心が和みます。その美しい自然の中を15分ほど車で走って見えてきた巨大なホテル。派手なジェットコースターに並ぶ南欧風の建物。バブリーな印象は否めません。
が、その空間に入ってから翌日のチェックアウトまでに接したスタッフの接遇レベルは相当高いと感じました。
<ごきげんサービスその1>
スタッフの方がとてもリラックスして障害がある方に接していた。バリアフリーに取り組むと、接遇レベルアップの相乗効果が生まれる良い実例。皆さん、とても自然で気持ちよかったです。肩に力が入っていないのです。リラックスすること、これが大切。
<ごきげんサービスその2>
バーでカウンターの若い男性スタッフが全盲の方にカクテルの説明をしていた姿もとても自然。カクテルの内容の説明や、ちょっとした雑談も楽しそうに応じて下さいました。3人で飲んでいて、会計時に飲んだ分をバラバラに部屋付けにして欲しいと伝えたら笑顔で応じてくださって、且つ誰が何を飲んだかすべて把握していました。(ここはポイント高い)この若いバーテンダーさんはデキル、イケテル。
<ごきげんサービスその3>
私、実は卵が苦手。
朝食時のレストランが手抜きのバイキングではなく、コースになっていたのにまず感心。手間も掛かるしコストも掛かるので、安直にバイキングに走るホテルが多い中で立派。これもクオリティの高いサービス。ウエイトレスに卵の調理法を聞かれたので「食べられないので」と辞退したところ、すぐに
「替わりにフルーツヨーグルトなどをご用意できますが、いかがでしょうか?」と笑顔で応じてくれました。こんなちょっとしたことで朝から一日、気持ちよく過ごせるものです。
細やかな気配りと言うのはマニュアル仕事では出来ないことです。
もうひとつ感じたこと。それは館内の表示が適切で分かりやすいこと。
一流を標榜するホテルで館内の案内がないところも多く、それが一流サービスと勘違いしているところも多いようですが、些細なことで滞在中のストレスが蓄積します。(たとえば部屋からフロントに電話しようと思ったら、フロント直通の電話番号が分かるところに書かれていないなど) スペイン村は滞在中にそのストレスを感じなかったので充分合格点です。
あっ、ストレスがひとつ。冷蔵庫の飲物が引き抜くと課金されるタイプで(これ、もう流行らないなあ)かつ缶ビールがなんと500円。近鉄グループはちょっと高すぎ。
以前、どこかの都ホテルに泊まったら冷蔵庫の缶ビールが600円(サービス料別)で腰が抜けたのを思い出しました。 接遇では文句なしなので、しくみとしてのサービスレベルをもう少し高めると、テーマパークに頼らずにサービスだけでお金が取れるホテルになると確信しました。今度はプライベートでゆっくり連泊したいと思わせるホテル。お世話になりました。
<<2003.10.31>>
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