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勝ち組のサービス業経営者は、クレームを顧客満足に変えることができる

クレーム依存症を斬りまくれ!
クレームの捉え方を革命する

●あなたの会社ではクレームにどう対応していますか?
サービスの仕事にクレームは付き物であり、どんなにサービスのレベルを上げてもクレームをなくすことは不可能だ。

人が行なうサービスだからミスは必ず起こるし、同じサービスを提供しても受け取る側の感じ方によって感謝されることも、クレームになることもある。

課題はクレームが発生したその事実よりも、クレームが発生した時にどう対処するかなのだ。
この対応にどのサービス提供者も頭を抱えている。

本当にやってはいけない対応を行う経営者は実際にとても多い。
その代表的なものが犯人探しだ。
犯人を捕まえ、“神様”であるお客にひれ伏して謝り倒す。常識的に考えるとちょっと信じがたいが、たとえ原因がお客の側にあったとしてもスタッフをいけにえにしてお客に謝罪する。


こういう会社では社内で責任の転嫁がエンドレスに続く。
当の経営者までが巻き込まれて“社内クレーム処理”が続く。
社内クレーム処理が続く結果、本業がおろそかになって資金繰りに苦しくなるという笑えない結果になることさえある。

会社の部署間では責任のなすりつけ合いと、陰口、不平不満が出るようになり、それが原因でスタッフから笑顔が消え、お客はその顔を敏感に察知する。
そしてまたクレームが増えるという悪循環が生じる。

クレームは社員の資質が原因の場合もある。この場合特に、全体の20%の接客やサービスを理解していない従業員の対応でクレームが悪化したり、量が増えたりする。
しかし、多くの場合は社内システムが整っていないことと、クレーム対処に対する正確な知識がないことが原因となっていることが多い。
 



●実例1 クレームをひたすら無視し続けるメーカー
大騒ぎするのは実はまだマシだ。
“無視するクレーム処理”を実践し続ける企業がある。

ある食品メーカーが作っている饅頭に糸が混入していたとする。
パッケージの裏面には、

 「商品に不都合があった際はお取替えしますので、購入日、場所を明記の上〜」

お決まりの記載に従って現物を返送してみる。

あとは、待てど暮らせどメーカーから何の連絡もない、ということが実際にある。

これはクレーム処理以前の問題だが、激しく争う程でもないので消費者もあきらめてそのまま放置する。
最初から無視を決め込むメーカーが、催促したからといって交換や返金に応じる可能性はほとんどないだろう。

消費者はもちろん、そのメーカーの商品は今後二度と購入しないだろうし、人にも勧めない。いや勧めないどころか購入しないよう積極的に伝え歩く。
大体、不満がある人はそれを9〜10人に伝え歩く。13%の人は20人以上に伝えているというデータがある。

おそらく、このメーカーでは常に同じの対応(対応しないという対応)を続けているだろうから、アンチ○○食品の消費者は知らぬ間に増えていく。
気がついた時にはすでに遅い。マネージメントの稚拙さから来る自業自得だ。同情の余地はカケラもない。
 



●実例2 クレームを顧客満足に変えるサービス
どのような対応をすれば人は満足するのか。
ある運輸機関の事例がある。

指定の列車に乗るために駅へ向かっていたお客は、深夜の遅い時間に指定列車の変更をする必要があってその窓口を探していた。 ところが延々歩いては見たものの結局探し出すことができなかった。

お客は、自分の無駄な動きは「表示の不備にある」と考えて、責任者宛てに早速手紙を書いた。
数日して責任者名で返送されてきた手紙は、このような感じで記されていた。
  • お詫びと合わせて、指摘を感謝することば
  • 指摘されて初めて事実に気がついたことを率直に記載
  • 表示はすぐに改善したこと。(改善した状態のイラストが添えてあった)

全体にわたってとても簡潔に記載されていた。
お客がその処置と対応に満足したのは言うまでもない。



●まずはクレームの捉え方に対する意識を変える
クレーム=避けたいこと
という心理は必ず経営者やスタッフの間に存在する。

片や、サービスを売りにしているコンサルタントは、「クレームは言ってくださっている」とか、「お客の声に耳を傾けるべきこと」などと、良く考えると「本当にそうか?」と思うような理想論を言っていることが多い。

確かに、サービスに不満を持つ全体の4%のお客だけがクレームを発するというデータがある。

1人がクレームを出せば、その背後には26人の不満な人たちがいるということになる。その中でも特に6名ほどはさらに深刻な問題を抱えているらしい。
だから、言ってくれるお客は貴重で、その声に耳を傾けようというのが多くのコンサルタントの言い分だ。


私達はそういった捉え方をしない。
お客の発言量を増やすこと、特に素晴らしいサービスについてのご意見をいただくことに専念するように勧めている。
こう考えてみると分かりやすい。

  ケース1. 感謝の手紙が5通   クレームが5通の場合
  ケース2. 感謝の手紙が5000通 クレームが5通の場合

あなたはどう捉えるだろうか?
確かに5通のクレームが存在することに変わりはないが、その重要性に差が出てくる。そもそも、クレームに対応するサービスをしたいのか?それとも、感謝されるサービスをしたいのか、というところが前提となっている。


また、感謝の声を増やすことには、別にさらに大きな意味がある。
感謝の声が増えるにはお客とのコミュニケーション量を増やすなどの前提となる努力は必要だが、「ありがとう」を出してくれるお客は、何も言ったことがないお客よりもはるかに「分かりやすく」「親切に」「丁寧に」クレームを発信してくれる。

スタッフの立場に立って考えてみてほしい。
電話口で怒鳴り散らすクレームと、人間関係ができている人から的確に指摘されるクレームとではどちらの方がより受け入れやすく、前向きに捉えて改善しやすいだろうか?

感謝の声が増えると、クレームは減ると考えがちだが実際にはクレーム量は感謝の声が増えたのと比例して増えていく。

なぜならコミュニケーションの取れたお客が親切で指摘してくれるからだ。純粋にお客にとって発言する機会が増えるからクレーム量も増える。お客はそのサービスに対して自分で考えついたことを教えてあげ、貢献したいと思っているからだ。
全体的なピントの合わせ方を変えるとクレームの捉え方や意識そのものが変化する。

サービスで勝ち組になっている企業は、感謝の声を集めることで全体的にクレーム対応を行うしくみがある。


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